レコード、CD、MP3の流れから電子書籍の未来を考える

昭和後期、一世を風靡したレコードという音楽メディアは、平成の時代になるとあっさりとCDによってその座を奪われ、そのCDさえもCDRやMD、メモリースティックなどの迷走の時代を経て、最終的に単なる音楽データとなることで落ち着いているように見えます。
昭和以前よりも本というメディアは世の中に浸透しており、これが変わることは無いと思われていましたが数年前よりKindleの登場で、電子書籍が人気を博しており、その行く末が注目されております。今回は、音楽メディアの変遷から、電子書籍がどうなっていくのかを考えたいと思います。

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音楽メディアの激動の歴史

まずはどんな風に家庭で音楽を聴いてきたのか、その歴史を見ていきましょう。

レコードの黄金時代

家庭で音楽を楽しむようになったその歴史は、レコードから始まります。再生方法はご存知の通りエジソンにより1800年代に発明されておりましたが、実用的な家庭用音楽再生機器としては1950年代より急速に普及し始めました。

record

しかしレコードには消耗するという致命的な欠点がありました。それゆえ、その欠点をデジタル化という手法で見事克服したCDにシェアを奪われてしまうことになるのです。1980年代のCD誕生以降、急激にシェアを奪われていく事になります。結局レコードの黄金時代は30年程度にとどまりました。急激にシェアを拡大したものは急激にシェアを減少させるのが定説のようになりつつありますが、まさにこれはその良い例です。

CDが変えたもの

CDにより音楽メディアはデジタルに進化しました。レコードは針が溝を辿る事によってアナログ値を検出していましたが、CDの場合は0と1の組み合わせです。これにより、より原音に忠実な再生が可能になりました。また物理的な溝を針が辿ることによりデータを読み取っていたレコードに比べCDでは圧倒的にスペースが節約できることになります。このメリットも、レコードで倉庫が膨れ上がった家庭にとっては魅力的なスペックでした。

number

CDの誕生時は、CDこそがレコードに変わるメディアだと思われていましたが、CDはデジタルデータをやり取りする上での単なる一例で、デジタル信号で音楽情報を取り扱うということは、いろいろな可能性を示唆していたのです。

デジタルデータの規格争い

CDが普及し始めたころからCD以外のメディアも続々と市場に出てきました。代表的なもので言えば、書きこみ可能なCD-Rや、MDなどです。CDとの違いは書き込みが可能になったという事ですが、CD-RとMDの違いは???です。結局これは規格が違うというだけで、消費者を悩ませるだけの結果となりました。

CDに関してもMDに関してもいくつかスロットを持っていて、実際にメディアを交換しないでもリモコンで交換できる便利な再生機器もありました。ですがこれらは結局、機器自体を大きくする物理的なソリューションだったため、完全に市場に普及するには至りませんでした。

光ディスクの技術以外でもメモリースティックなどが現れ、音楽データは文章や動画などその他のデータとの垣根がなくなっていきます。この辺から音楽メディアの最終形が見えてきました。

最終形状は機器を必要としない単なるデータだった

音楽業界はメディアの統一を図れず、一時期瞑想の時代に入っておりましたが、iPodにより時代は一気に変わりました。iPodではなんとメディアを必要としないのです。今までは再生機器があり、それに対応するメディアがあり、そこにデータを書き込む方式でした。しかしAppleの提案は直接オンラインでデータを購入し、それを再生するというものでした。これこそまさに最終形と言えるソリューションと言えます。音楽が配付、保存される形態は物理的な形を必要としない単なるデータとなってしまったのです。

音楽メディアの行く末

ご存知の通り最近では音楽は、iPhoneに代表されるどんなデバイスでも聞くことが可能になりました。実際にi tunesで使用されている音楽データの拡張子はm4aですが、簡単に変換できるのでmp3とはほとんど大差ないといえるでしょう。規格争いはそこまで熱くなっていませんし、これからも熱くなる様子はないです。音楽を聞く形態はこれが最終と言って良いでしょう。

ただ、好きなアーティストの音楽はCDやレコードなどの形で持ちたいという人もいると思います。これは、これからもずっとなくならないと思います。ですので基本的には音楽をデータで取り扱い、本当に好きな、残しておきたいものだけ物理的なもので買うという形態になっていくと思われます。

ついに始まった本の歴史

では、近年急速に普及しだした電子書籍の現状について見てみましょう。

音楽よりもっともっと古い本の歴史

音楽がレコードとしてお茶の間に普及したのは1950年代ですが、本は古代エジプトの時代よりパピルス紙を使い、作られてきました。その昔は土器などを用い記録が残されてきましたが、パピルス紙から羊皮紙、そして現在の紙まで、転写する媒体は違えど、完全に互換性のある本です。つまり音楽と本では、積み重ねてきた歴史の桁が全く違うのです。

そんな本ですが、ここ最近2000年代に入りついにデジタル化の流れに乗ってきました。これにより本も激動の時代を迎えることは間違いありません。

電子書籍の現状

最近の電子書籍はKindleやGoogleのPlayBooks、楽天Koboなど多数の配信サービスがあります。Kindleで買った本はKoboでは読めませんし、その逆も然りです。読みたい本(特に新書ではなく少し古い本)がよく、Kindleにはなく、Koboにだけある。またKoboにはないけどKindleにはあるなど大変良くあります。わたしはこれに大変、不便を感じています。まさにこれは、音楽業界で言う規格争いの時代に見えてきませんか?

kindle

電子書籍の行く末

電子書籍の行く末を音楽の歴史と同じように見ていくと、電子書籍は今後単なるデータになると思われます。つまり現状Kinldeで買った本は楽天Koboでは読めませんが、今後はデバイスに依存しなくなるようになると思われます。現在もおそらくテキストデータの部分は同じなので、今後、それぞれの形式に変換でき、データ配信サービス間の不自由がなっていくことが期待されます。それでは、紙媒体の本はなくなっていくのでしょうか?

私は決してそんなことはないと思います。音楽がアナログ(レコード)とデジタル(MP3)で共存できているように、本も共存してくことになると思います。好きな本を電子書籍で買って、気にいった本は紙媒体で買うという形です。これにより、共存は可能かと思いますが、今より紙媒体の流通量はぐっと減少し、1冊あたりのコストは上がっていくことが予想されます。

まとめ

以上のように見ていくと、激動の歴史を迎えている電子書籍の行く末も見えてくると思います。私は本が好きなので、本の流通量が少なくなっていくのは悲しい事ですが、本物の良い本だけが紙媒体で残ればよいと考えています。電子書籍と紙媒体の本、効率的に使い分けていきたいです。

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さて、如何でしたでしょうか?今回は音楽メディアの変遷から、電子書籍がどうなっていくのかを考えてきました。時代に流されず、どのように変わっていくのか、腰を据えて自分の頭で考えられるようになりたいものです。

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