読書の悪影響について考える

あくまで個人的な話なのですが、最近自分の中で読書ブームが巻き起こっています。2年前からは月10冊は読むようにしているので、ブームじゃない時も本は読んでるし、私の読書の方法的な本を読むとすぐに影響を受けて読書ブームが訪れるので、1年に何回ブームが来るんだ?むしろブームじゃないときはあるのか?って感じですが、兎にも角にも、今、読書がアツいんです。

という訳で、今回マイ読書ブームが訪れたのも全てはこの本のせい。(おかげ?)


打ちのめされるようなすごい本
文春文庫
米原万里

この本は2部編成になっており、第1部は米原万里が生前に週刊文春に連載していた「私の読書日記」をまとめた作品で、第2部はそれ以外の彼女が書いたその他の書評いろいろを寄せ集めたものです。彼女の死後にまとめられて出版された本なのですが、紛れもなくすべて彼女が書いたものです。

この本を読んでからというもの、影響を受けまくってしまい、猛烈な勢いで暇さえあれば、(なくても暇を無理に作って)本ばかり読んでいます。そこで今日ふと気づいたのです。

果たして読まない方が良い本ってあるのだろうか?

書店に平積みされた新刊の中にはゴミのような本がいっぱいあるのは事実で、読んだ時間とその本を買ったお金が勿体ないというのは至ってよくある話です。ですがそんな本からはちっとも影響を受けないので、悪影響を与える本というわけではありません。
果たして、読んだことで負の影響を与えてしまう本ってあるのでしょうか?今回はこれについて考えてみたいと思います。

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読んで後悔した本

今回、このテーマを考える上で、頭に引っかかっている本があります。それは、学生時代に読んで後悔した本です。まずはそれを紹介しますが、決しておススメしている訳ではないので、悪しからず。


蛇にピアス
集英社文庫
金原 ひとみ

芥川賞、すばる文学賞という大きな2つのタイトルを手にしたこの本は当時、書店に大量に山積みされていました。当時はあまり読書をしなかったのですが、何故かこの作品を読んでみたくなり買って見ました。さらに発売から5年後の2008年には映画化もされ、吉高由里子がヌードになったことでも有名なので、知っている方も多いと思います。

この本を読んで、感じたことはまさに虚無感です。10代だったわたしには影響というか衝撃が大きすぎて、こんな世界もあるのかぁといった感想を持った記憶があります。

次に、この本を読んでさらに追い打ちをかけました。


アッシュベイビー
集英社文庫
金原 ひとみ

これは同じ著者の2作目なのですが、この本を読んだ後、猛烈な虚無感に襲われたというか、とにかくネガティブで無気力な感情になり、読んだことを激しく後悔しました。一時期、熱しかけていた読書欲も一気に消え失せ、この本を読んで数年、読書からは遠ざかってしまいました。
それ以来、そういう本には当たってないのですが、当時この本に当たったこと、またこの本を読んで感じたことは、たまたまなのでしょうか?

注)繰り返しますが、これらの本を決しておススメしているわけではありません。

世界に悪い影響を与えている本

池上彰の本で、世界を変えた10冊の本という本があります。

世界を変えた10冊の本
文藝春秋
池上 彰

この本では世界に強く影響を与えた本とその本の説明がされており、池上彰があげた10冊というのは下記の10冊です。

『アンネの日記』
『聖書』
『コーラン』
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
『資本論』
『イスラーム原理主義の「道しるべ」』
『沈黙の春』
『種の起源』
『雇用、利子および貨幣の一般理論』
『資本主義と自由』

この中には世の中に影響を与えた本には間違いなく、それが良い影響なのか悪い影響なのかは個人の思想によるところもありますが、「イスラーム原理主義の「道しるべ」」などこの世の中を乱していると思わざるを得ない本があります。
イスラーム原理主義の「道しるべ」自体は私も読んだことがないのですが、池上彰の説明によると、ここ最近世間を騒がしている事件と直結していることは間違いなさそうです。
すでに発売禁止になっていることからも、このような本が読まないほうがいい本なのでしょうか?

本には読む順番がある

佐藤優は、「知的野蛮人」になるための本棚の中でこう言っています。

読書によって教養をつけるためのコツがある。数学で分数が理解できていない人が、微分、積分に関する本を読んでも、絶対に内容を理解することはできない。それと同じように政治や経済、あるいは恋愛についても、本には読む順番がある。

どんなに魅力的でも、いきなり資本論は読めないのです。そう言うことなのです。つまり、上に挙げたイスラーム原理主義の「道しるべ」も順番どおりに読めば、決して受け取り方も一様ではないということなのです。その本を読む前に蓄えておくべき知識というのがあって、その背景があるからこそ、そこに書かれていることが正しいかどうか判断できると思うのです。

私の場合、金原ひとみも順番どおりに読んでいたら、感じ方が違うかもしれなかったのです。小説の場合は、いきなり過激な本を読んでショックを受けないように、だんだんやさしい本で慣らしていくという感覚でしょうか。

「知的野蛮人」になるための本棚
PHP文庫
佐藤 優

結局、多読が大事

洗脳されている人をニュースで見るたびに、特別な人だと思っていました。またカルト的な宗教団体にはまってしまう人や、ある一つの思想にのめり込んでしまう人を見るたびに、そういう性格の人なのだと思っていました。ですが、たまたま出会ったその本を読んだ時のショックが大きいからこそ、影響を受けて狂ってしまう。本には読む順番がある。という簡単すぎる佐藤優の言葉はそれを気づかせてくれました。
もしその本を読むまでに、必要な知識が得られるような本を幅広く読んでいれば、何がおかしいかに気付くはずです。

以上より、読書の悪影響についての答えは、読む順番次第で悪影響を与えることもある。といったところでしょうか。

さて、いかがでしょうか?本をがむしゃらに読んでいて、立ち止まった結果、導き出た結論は、がむしゃらに読んだほうがいいと言うことになりました。最近、本を読みまくっていて他の事が手につかない自分を正当化するような記事になってしまいましたが、これからも本を読みまくりたいと思います。

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