2016年下半期 衝撃を受けた本ベスト5 読まなきゃ損してる本の紹介

前回5冊の本を紹介してから、ちょうど半年が経ちました。

2016年上半期 感銘を受けた本ベスト5 私が思う死ぬまでに読んでおいた方がいい本

思い返せば、2016年の上期にはたくさんの良い本にめぐり逢いました。池波正太郎の「男の作法」なんて(電子書籍なのに)擦り切れるくらい読みました。この本を初めて読んでからまだ1年も経ってないとは驚きです。こうして振り返って見てみると、当時の自分の考えの薄っぺらさというか、料簡の狭さというか、何も知らない時分が恥ずかしくなってしまう程に、今の自分は成長したなと実感できます。時間は早く流れているように見えても、振り返ってみると様々な変化が起きているもの。

この半年間もたくさんの本を読みました。その中から5冊の本を選ぼうとしているのですが、これが至難の業。というのも、今回もまた良著に恵まれた半年間でした。私は新刊はあまり読まないので、たまたま手に取った本に良い本が多かったというだけの事なのですが、それでも豊作だったと思います。

この半年間に読んだ(風変わりな)ベスト5。それでは早速行ってみましょう。

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ヨーロッパ退屈日記

まずはこの本。伊丹十三のヨーロッパ退屈日記です。これがこの半年間で一番でした。先ほど挙げた池波正太郎の「男の作法」は何度も熟読している愛読書ですが、それに匹敵するエッセイ。

ダンディズムとは何か。男なら誰しもが追い求めている、そのためのヒントがこの本には隠されているような気がします。

一文を引用します。

そこで、わたくしは「正装」をすすめたい。「新しく背広を作る人」も、三着目、乃至(ないし)四着目にはタクシードを作ることをすすめたい。タクシードなんて一生に何度しか着ないものを、といってはいけない。これを悪びれず、どんどん着るのである。夜、遊ぶときやちょっと改まった席などで、どんどん着てしまう。これを、わたくしは病める若ものたちに、すすめたいとおもうのです。正当なものを中心に据える。当然のことではありませんか。

赤いシャツや、ラッパズボンに服装の中心を占領させておいてはいけないのだよ。「お洒落」という、いささかインチキ臭い言葉よりも、身嗜み(みだしなみ)ということを大切にしようではないか。「これ見よがし」なんていうことを、諸君がいくらやってみても大したことはないんだ。上には上があるのです。

さすが伊丹十三。カッコ良すぎます。ジャガーをジャギュアと呼ぶだけのことはある。

一度読んだだけでは足りないので、この本は何度も読もうと思います。Kindleでは出ていないので文庫を買ったのですが、これは本当に擦りきれるかもしれません。Kindleでも読みたいので電子書籍化を激しく望みます。

「ない仕事」の作り方

何をやっているのかよく分からないけれどもよく見る人物、みうらじゅん。そんな適当な感じで、そんなサングラスで、そんなロン毛で、よく飯が食えているなという程度の存在だったみうらじゅん。本書を読んで、そのイメージがガラッと変わりました。一人電通と自分の仕事を形容しているだけあって、ものすごいストイックさで仕事を作り上げて行く手法には驚嘆でした。

この本で書かれているのは「ない仕事」の作り方であると同時に、みうらじゅん哲学。カチッとした型にはまったビジネスパーソンこそ読むべきビジネス書です。

名言を幾つかあげます。

他人を洗脳するのも難しいですが、自分を洗脳するのはもっと難しいものです。なぜなら相手は手の内をいちばんよく知っている「自分」だからです。

そんなとき、私が必ず唱える呪文があります。

「そこがいいんじゃない!」

人はよくわからないものに対して、すぐに「つまらない」と反応しがちです。しかしそれでは、「普通」じゃないですか。「ない仕事」を世に送りだすには、「普通」では成立しません。「つまらないかもな」と思ったら、「つま、、、、、」くらいのタイミングで、「そこがいいんじゃない!」と全肯定し、「普通」な自分を否定していく。そうすることで、より面白く感じられ、自信が沸いてくるのです。

どちらにせよ、そこには「親子関係」という、よくも悪くも「重い」人間関係があることを無視することはできません。ポップではないのです。

そこで後者のように、親孝行に二の足を踏んでしまうタイプの方に、私は「親孝行プレイ」という考え方を提唱しました。

(中略)

皆さんも会社で仕事がつらいときや、家の家事が大変なときなど、「会議プレイ」「残業ブーム」「ゴミ捨てプレイ」などとつぶやいてみてください。

ビジネス書なんて枠に収まらない、生きるヒントのようにも思えてきます。みうらじゅん氏、偉大なり。

遠き落日

これは野口英世の伝記です。みなさん、野口英世の事を、「千円札の肖像画」という事以外に、どんなことを知っていますか?この本では、野口英世を聖人として崇めるのではなく、極めて「人間的に」描かれています。偉大な(ここはこの本を読めば疑問符を打ちたくなるところ)業績と同じくらいに、まわりの人からも嫌われていた野口英世。その苦悩が鮮明に描かれています。

そしてなんとこの本の著者は渡辺淳一。失楽園の作者でもあります。失楽園も好きな小説ではありますが、この伝記を書いたのと同じ作者とは思えません。綿密な調査に裏付けられた伝記は、その道一筋の専門の学者が調査したようにしか思えませんでした。さらに渡辺淳一は医学博士でもあるというのですから、あり得ないです。渡辺淳一は多作なことでも有名ですから、他の作品も読み進めていきたいです。

竜馬がゆく

全8巻の大作。いつかは読みたいと思っていましたが、今期ようやく読むことが出来ました。

ご存知司馬遼太郎氏の代表作、何も説明はいらないでしょう。必読です。

salon de SHIMAJI バーカウンターは人生の勉強机である

伊丹十三の他にも、ジャガーをジャギュアと呼ぶ男がいます。それが、開高健の編集者だった島地勝彦。開高健を師と謳っているので、もしかしたら開高健もジャギュアな男なのかもしれません。まぁとにかく、ジャギュアの事は本筋ではないので置いておいて、この本は、男なら読むべし。という本です。

シングルモルトとシガーをこよなく愛する島地勝彦が架空のバーをオープンさせるというコンセプトでPenにて連載が開始されますが、伊勢丹メンズ館に実際にオープンさせてしまうまでに到った大人気エッセイがまとまって本になったのが本書です。書かれている内容は、フィクションもノンフィクションも混ざっており、バーで繰り広げられる短い会話の連続なのですが、それぞれに味があって良いです。そのうちの一つの導入を挙げておきましょう。

今夜の客人はそんな高潔、勇敢、献身の男である。この独身の自衛隊員は葉巻をこよなく愛していたが故に、マスターとの縁ができたのである。マスターが会長をしているシガーダイレクトのブログで、「百日間、瓦礫のなかで作業をして、さすがに疲労困憊です。一人になったとき、どんな葉巻をどんな環境で吸ったらいいですか。コードネーム、ダンテス」とあった。マスターは感動してすぐ返事を出した。「満月の月明かりの下で、出来たらグスタフ・マーラーのアダージョを聴きながら、パルタガスのセリーD No4をゆっくり吸うのがいい」そして付け加えて言った。「戦士の休暇が取れたなら、いつでもサロン・ド・シマジにお越し願いたし。大歓迎する」

今わたしの目の前に座っている屈強にして精悍な戦士は、かつて空挺部隊に所属していた。

どうです?プンプン匂うでしょう?笑

このセンサーに引っかかった人は是非全編読んでみて下さい。

さて、以上で5冊です。男くさい本が並んでしまい、女子にとってはイマイチ魅力的でないかもしれません。男心が分かるという意味では面白いかもしれません。

そんなわけで、みなさまの2016年、読書ライフは如何でしたでしょうか?来年もたくさん本を読んで、より豊かな心が持てるよう励んでいきましょう!!それでは、今回はこの辺で。

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