走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること。

なんだか国語のテストでは赤点を食らってしまいそうな文章ですが、これは村上春樹のエッセイのタイトルです。著者もいくつか翻訳をしているレイモンドカーヴァーの短編集のタイトルWhat We Talk About When We Talk About Loveをもとにしたタイトルとの事ですが、レイモンドカーヴァーのこの本を読んだことのない私は、正直、なんでこのタイトルなのか分かりません。

ですので、この印象的なタイトルについては置いておいて、中身の話をしましょう。とにかくこの本を読んで感銘を受けてしまい、それからというものの、走ることが楽しくてしょうがないのです。正確に言えば、「今年は走るぞ」と1月1日に決めてから、意図的にこの本を手に取ったので、走り始めたのはこの本に感銘を受けたからではないのですが、影響を受けていることは確かです。

今回はこの本を紹介しながら、走ることについて書きたいと思います。

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走る理由

タイトルの本から、まずは大好きな文章を引用します。

いつもより長い距離を走ることによって、そのぶん自分を肉体的に消耗させる。そして自分が能力に限りのある、弱い人間だということをあらためて認識する。 いちばん底の部分でフィジカルに認識する。そしていつもより長い距離を走ったぶん、結果的には自分の肉体を、ほんのわずかではあるけれど強化したことになる。腹が立ったらそのぶん自分にあたればいい。悔しい思いをしたらそのぶん自分を磨けばいい。

なんてポジティブな文章なのでしょう。

もちろん、人によって走る理由は様々ですが、この理由が一番しっくりくる気がします。

シンガポールに来て、走る人が多いなぁとつくづく感じます。そしてエリートほど走る。それは酒では抜けきれないほどのストレスを受けてるからだというのが自分の結論ですが、その持論は置いておいて、ストレスを抜くという抽象的な分かりづらい言葉よりも、この文章は具体的に走る理由をイメージさせてくれます。

この文章に出会ってから、何か会社でいやな事があったときはこの文章を思い出して、酒に逃げないで走ることで自分を見つめなおして、そして自分を磨くようにしています。

走り続ける理由

自分の言葉ではうまく書けないので、またまた引用しますね。

もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。

止める理由はたくさんある。納得です。走ると決めたのはいいけれど、その翌日からはやめる理由が次から次へと出てきます。それでも続けるのは、「ほんの少しの理由」があるからです。それを丁寧に扱うことが、ものすごく大事です。始めたころは慎重になりすぎるなんてことはないから、なるべく、なるべくデリケートに扱います。習慣にしていくことが目標ですが、習慣になったところで油断は出来ません。やめる理由が次から次へと出てくるからです。ですので、「ほんの少しの理由」を大事にしながら、丁寧に走り続けることが大事です。

走りたくないとき

この走ることについて1冊描いた小説家の村上春樹でさえ、走りたくないことがあるそうです。本の中で、オリンピックランナーの瀬古利彦さんにインタビューで、「瀬古さんくらいのレベルのランナーでも、今日はなんか走りたくないな、嫌だな、家でこのまま寝てたいなぁ、と思うような事ってあるんですか?」と聞いてみるシーンがある。もちろん瀬古さんの答えはYes。そんなのしょっちゅうだと言う。

どんなに、走るのが好きな人でも、走るのが早くてそれを職業にしている人でも、走りたくないときはある。というか、走りたくない時はしょっちゅうある。という事は、凡人の自分が走りたくないなと思う時があるのは当然で、いくら走ることに感化されて気持ちが盛り上がったとしても、必ず谷はやってくるのです。そんな時は、上の”走り続ける理由”に挙げた「ほんの少しの理由」を思い出して、それをなるべく丁寧に、デリケートに扱いながら、気持ちを向かわせていくしかないのでしょう。きっと。

さて、如何でしたでしょうか?

1月から走ることを始めて、2月は120キロ走りました。村上春樹は月に300キロ走るそうです。私も月に300キロを目標に掲げているので達成度は40%。3月もきっと300キロを目標にして100キロちょっとの距離を走るのでしょう。「ほんの少しの理由」を大事に両手で抱えながら。

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