Jazzと落語の美味しい関係 文化の街新宿を再発見

どうもお久しぶりです。久しぶりのブログの更新(なんと2週間ぶり!!)にどんな風に書き始めたら良いのか、キーボードを前に少し戸惑ってしまっていましたが、それもほんの少しの間。いざ適当に書き始めると「あぁ、この感じ。」という感触を味わいながらカタカタカタとノンストップでキーを叩き続けています。なんだか書くのが嬉しくてしょうがない感じとでもいうのか、とても新鮮な気分で書いています。まるで怪我から復帰したアスリートのような心境です。

さて、ここ数日間ブログを更新をしていなかったのは何も怠けていたのではなくて、一時帰国していたからです。今回はその中の1日を切り取って、紹介します。どこを切り取ったかというと、、、、、新宿です!

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始まりはPOPEYE

今回の一時帰国では、1日だけ東京で過ごせる時間がありました。はじめはその1日を、久々の友達と会って刺激でももらおうかなんて考えましたが、なかなか釣れません。まぁ一人でもいいかと思い、上野の美術館の特別展の情報を見てみると、行きたかったルノワール展は終わってしまっているし、魅力的な特別展をやっている美術館がありません。

どうしたものかと無計画のままで日本に帰国したところ出合ったのがPOPEYE2016年9月号でした。表紙にはジャズと落語の文字が。

POPEYE201609

これまでジャズには親しみがあっても、落語には全く触れずに生きてきました。青春映画の金字塔〔GO〕の中の主人公(窪塚洋介演じる杉原)は最高にかっこよく見えて、カルバンクラインのボクサーパンツは真似したけど、イヤホンで落語を聞くところはマネしなかった。今思い返せば色々と落語に接近することはあってもいつも素通りするだけで立ち止まることはなかった。なんでだろうと今思い返して、ようやく謎が解けました。先入観。なんとなく落語って古臭いと言うかおじいさんが聞いているイメージがあって、自分の中でイケていないものだと思っていたと思うのです。(事実GOの中で杉原は落語を聞いている事を彼女に知られないようにしていたような。。。)

それが今回POPEYEが特集して、さらにJazzとセットにして特集して、イケてる人も落語を聞いているという事が分かり、それが先入観を吹っ飛ばした。そして新宿へ行くことになったのです。

喫茶店でモーニング

この日最初に訪れたのは喫茶店〔らんぶる〕です。外見はこんな感じ。目当ての落語が始まるのが12時からだったので、午前中は相当に時間がありました。ディスクユニオン周辺をプラプラしていて見つけたのがこの〔らんぶる〕でした。

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新宿って夜の町っていうイメージで、龍が如くのような暴力的なイメージがあってあまり今まで近づいて来なかったけれども、新宿ってとても文化的な街なんですね。この喫茶店はなんと地域文化財にも指定されているんですねぇ。

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地下1階の禁煙の部屋の中に入るとその豪華な装飾に目が点になってしまいました。クラシックでとても良い雰囲気です。映画の中のワンシーンというか、まるでタイムスリップしたかのような雰囲気。昭和30年から創業していると書いてありましたが、当時もこんな感じだったのでしょう。

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食べたのは、こちら。ツナと卵のサンドです。これが最高。ホッカホカのパンに具だくさんで、優しい味です。コーヒーも申し分ありません。日本食ではありませんが、これこそまさに日本の味。丁寧な朝食にとても満足して、いちいち肯きながら夢中でほおばります。

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撮った写真を見返したり、鞄に仕込んである文庫本を読みながらここでしばらくのんびりします。末廣亭の会場が11時40分なので、それに合わせて外へ出ます。

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末廣亭

さて今回のメインは落語、末廣亭です。新宿の真ん中に突如現れた歴史的佇まいのこの建屋。まさに「こんなところがあったのか!」と口に出してしまいそうな、そしてそれを見てニヤニヤしてしまいそうな建物です。

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屋内は撮影禁止だったので写真が無くて残念なのですが、週末のためか二階席まで満員御礼の大盛況でした。私はサイドの座敷席の一番前という素晴らしく良い席に着く事が出来、ずっと見入ってしまいました。平日はガラガラらしいのですが、落語家が言っていた事ですから、休日より空いているではあろうけども、どの程度空いているのかはわかりません。ゆっくり落ちついて見たいなら平日がいいし、休日は活気があってそれもそれで良かったです。

見どころを少しだけ紹介します。

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今回は昼の部を見に行ったので、写真に載っている演目の上半分です。そもそも落語と出会って間もない私は誰も知っている人がいなかったのですが、見ていて最初に気になったのは橘家圓十郎。演目は古典落語まんじゅうこわいです。話の内容が現代でもあり得そうなシチュエーションのため、すんなり入ってきます。大爆笑してしまいました。

色物(落語以外のもの)もセンスがいいです。マギー隆司は会場内全体の雰囲気の作り方がとても上手で、温かい気持ちになりました。テレビでマギー司郎を見ても爆笑することはないけれども、そのお弟子さんでも実際に目の前にしていると、爆笑してしまうんですね。生で見るという事はテレビで見るのとずいぶん違うなぁと妙に納得しながら鑑賞。

そこから柳家喬之助。ネタは古典落語の宮戸川ですが、これは男女のお話。ふたりが良い感じになってきたときのサゲは「続きはWebで!」。さりげなくマクラで語っていた話が、もう忘れた頃にサゲに繋がっているとは。普通に考えたら予想できたのですが、グイグイ引き込まれていて全く気付かなかった。やられた感じがしましたが妙なすっきり感です。

最初に大きな盛り上がりを見せたのは柳家権太楼。演目は十八番の代書屋。無筆の男が代書屋に履歴書の作成を頼むのですが、無筆の男の回答がいちいち要領を得ずに面白い。このネタは短い話ではないですが、そのストーリーの中で飽きさせずに何回も笑わせてくれます。

昼の部の最後が入船亭扇辰。この人は凄かった。本当に凄かった。演目は大岡越前の名裁きの場面を描いた三方一両損です。落とした財布を届けてくれた金太郎に対して、財布を落として感謝しなければならない筈の大工の吉五郎が啖呵をきるシーンでは、息をつく暇もなく長時間に渡って江戸っ子節をぶちまけます。これには圧倒されてしまいました。案の定、会場には大拍手が巻き起こります。江戸っ子の啖呵の切り方はこんなにもすごいものかと圧倒されました。落語は、大爆笑することが出来るだけではなく、全身鳥肌が立つような感動もさせてくれます。この瞬間、「あぁ、これが文化って言うんだな。」と体で感じました。

書きたいことは山ほどありますが、自分勝手な投稿はこの辺にしておきましょう。

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昼の部が終わって外に出たころには薄暗い中に提灯の火が灯って、すごく良い雰囲気になっていました。一瞬で終わってしまったような感じがしましたが、かれこれ4時間半も見ていたようです。この日のフライトで日本を出発する予定だったので、夜の部は時間的に見れませんでしたが、同じチケットで夜まで居座ることもできるので、幕の内弁当を持ち込んで夜までいるのも良いですね。

Jazz喫茶DUG

さて落語を見終わったあと夕飯までの時間があったので、POPEYEに載っていたJazz喫茶DUGに来てみました。

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村上春樹も通ったというこのJazz喫茶。その文字の通り新宿のアンダーグラウンドにあるこの喫茶店は、とても大人の雰囲気。良い意味でくつろぐ事が出来る。常連じゃないのでもちろんカウンターに座るなんてことはしないけれども、ジャズの流れる店内でほんの少し煙たい空気にまったりしながら、大人の雰囲気を楽しんでいました。あいにく知っている曲は流れなかったけれども、それでも音楽を楽しめました。

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店員さんも客層も良かったです。狭い店内なのにカウンターの中に2人、カウンターの外に3人。利益重視のレストランやカフェではそれぞれ1人ずつの配置になるのでしょうが、わざと大目に店員さんを配置することでゆっくりした雰囲気を作っているのかな。せかせかしていなくてとても良いです。

ここでひとつ懺悔しなければならない事があります。夕飯までの時間を過ごすために来ているのに、あろう事かこんなものも食べてしまいました。

DUG_3

その名もダグットサンド。店の名を冠したこのサンドは、カリッカリに焼いたフランスパンにバターとマスタード?を塗って、キュウリとレタスとチーズとハムが挟まった代物です。ヒューガルデンが置いてあったので、このサンドをヒューガルデンで流し込むことも考えたし、ウイスキーのボトルも嫌味な位に置いてあったので、その絵も想像していたのですが、今日はここで終わりではない(実際この後空港まで行ってシンガポールに帰らなければならない。)ので、おとなしくコーヒーと一緒に頂きました。ビールとウイスキーと比べられたコーヒーは物悲しい味がしました。

天春の天ぷら

夕飯の時間になったら末広通りに戻ります。さきほどの末廣亭で柳家さん吉師匠がここのエビ天は油が軽くてタネも小さくて程よいと絶賛していたからです。

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私の中の永遠のバイブル「男の作法 池波正太郎著」に書いてある天ぷら屋での振る舞い方の作法を実践したかったのですが、飛行機の時間があったので断念。エビが2本乗った中天丼を注文しました。(その作法とは、揚げるそばから親の仇にでも出合ったかのように冷めないうちに急いで食うというもの。ご存知ない方は要チェケラッチョ。一家に一冊の名著です。)

柳家さん吉師匠が天春をものすごく持ち上げるものだから、期待がものすごく高くなっていたのですが、その期待をものすごく上回るほど、文句なく美味しかった。ご飯の上には細切れのイカと小エビのかき揚げが乗り、そのさらに上に大海老が2本も鎮座しております。メインの大海老はもちろんの事、脇役のイカがとてもよかった。かき揚げのイカなのに瑞々しいという仕事っぷり。これには大変感心しました。江戸っ子が好きそうな濃い味のタレが少なめについているのも自分がその環境(古き良き東京)にいる事を実感できるようで、思わずニンマリしてしまいます。池波正太郎もこの天春の天丼を食べたことがあるのかどうかは知らないけれども、歴史のあるお店だから、ひょっとしたらあるかもしれません。

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さて、如何でしたでしょうか?Jazzにだけ興味がある人も、落語にだけ興味がある人も、両方興味がある人もない人も、新宿で文化的に遊ぶのはおススメです。

いつもはシンガポールの休日をブログにしていますが、東京も良いものですね。今回、喫茶店→落語→Jazz喫茶→天丼と回ってきましたが、あまりゆっくりとは出来ませんでした。もっと喫茶店で本を読んだりする余裕が欲しかったし、Jazz喫茶でお酒を飲む余裕も欲しかった。それでもただ言えることは、時間はいくらあっても足りないという事です。この日に回ったルートを同じコースでもう一日回れるかと言われたら、喜んで回れます。喫茶店を今時のカフェにしてもいいし、ランチを入れて落語は夜の部に回してもいいし、天丼を蕎麦に変えてもいい。新宿はまだまだ文化的な一面があるようなので、いつか日本に帰って来る日が楽しみです。

はぁ、またすぐにでも行きたいけど次に行けるのはまた来年かな。。。

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