[映画]マイ・インターン

映画を評価する時、どんな角度から見る事が出来るだろうか。

1.ストーリー性
2.キャスト
3.キャラクター作り
4.雰囲気
5.ロケ地
6.照明
7.編集技術
8.音楽
9.エキストラ
10.スポンサー

挙げればきりがないほどに映画を構成する要素は色々とあるけれど、これらの全てが秀でている作品が名作と言われるもので、どれか一つが秀でているものが〔変わっている作品〕なんだと思います。これを理系風に言い換えれば、これらの要素を軸にとって円グラフを作った場合に、その大きさが大きくなるほど名作に近くなって、どこかが尖っている作品は、その言葉の通り尖った作品になるのでしょう。
自分が好きな映画を見ていくと、その「雰囲気」に重要さを置いているようで、名作はもちろんの事、自分が好きな〔変わっている作品〕は雰囲気に重要さを置いている作品が多い事に気が付きました。
いくら円が大きくても、「雰囲気」の要素が欠けていれば、私はその作品が好きになれないし、逆にそこだけ飛び抜けていた場合、それだけで好きになれます。今回は、とびっきり「雰囲気」の良い作品を紹介します。

マイ・インターン
監督       ナンシー・マイヤーズ
脚本       ナンシー・マイヤーズ
出演者    ロバート・デ・ニーロ
アン・ハサウェイ
日本公開    2015年10月10日
上映時間    121分

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あらすじ

さて、まずはあらすじですが、これはいつも通りWikipediaに譲りましょう。

ニューヨークでファッション通販サイトを運営している女社長のジュールズは、短期間で会社を拡大させることに成功し公私ともに順調な毎日を送っていた。そんな彼女の会社にシニア・インターン制度で採用された70歳の老人ベンがやってくる。若者ばかりの社内で当然浮いた存在になってしまうベンだったが、いつしか彼はその誠実で穏やかな人柄によって社内の人気者になっていくのだった。

一方その頃、ジュールズには公私ともに大きな問題が立ちはだかっていた。双方において大きな決断を迫られた彼女は、誰にも自身の気持ちを打ち明けることができず苦しい日々を送っていたが、そんな彼女を救ったのは他でもないベンだった。ベンの温かな励ましを受けていくうちに、いつしかジュールズも彼に心を開くようになっていく。ベンの言葉から勇気をもらったジュールズは、目の前に立ちはだかる数々の難問に立ち向かっていく決意をする。

監督は、「恋するベーカリー」のナンシー・マイヤーズです。

Nancy_Meyers

日本語版のトレイラーでは、プラダを着た悪魔の次の物語と書いていますが、プラダを着た悪魔の続編の小説は別に発売されていますし、そもそもプラダを着た悪魔は別の監督で映画化された訳ですから、本作が続編という訳ではないのでしょう。

ただし、雰囲気が似ていることは確かですし、アンハサウェイがファッション業界で成功しているところを見ると、続編と取ることも出来ます。捻くれた見方ですが、プラダを着た悪魔に”あやかった”作品というのが正解かもしれません。

アンハサウェイのキャラクター

プラダを着た悪魔の時のキャラクターそのままに、本作でも仕事に打ち込む彼女は、「出来る女」、所謂「バリキャリ女子」です。今流行のファッション通販サイトだけあって、オフィスもオシャレで、この映画の中心になるオフィスの雰囲気が映画の雰囲気を決めています。デザイナーズチェアに、オープンなミーティングルーム。「ここで働きたい!!」と誰もが思うような職場です。そして彼女はこのオフィスを自転車で移動します。かっこいいですねー。

バリキャリの彼女を支える旦那さんは、自分のキャリアを捨ててまで家に入って子育てをしています。私がそんな岐路に立ったら何の躊躇もなく、その場でキャリアを捨てるでしょうが、「自分の時間が欲しい。。。」と彼が呟いたシーンで、それまでに思っていた羨ましさが少し揺らぎました。今は色々な働き方があって、色々な夫婦の形がありますが、どうやら彼らも彼らなりに大変なようです。そしてこの関係が、この映画のストーリーの軸になっていきます。

ロバートデニーロのキャラクター

「ここぞ!」という時に「これだ!」という言葉が出てくるのが大人だとしたら、ロバートデニーロが演じるキャラクターは、まさに理想の大人です。若手インターンからハンカチを持つ理由を聞かれたとき、女性の涙を拭くためだと言った彼に惚れました。

そして最も憧れたのは彼の持ち物です。「Classic is sustained. (クラシックは永遠だ。)」という彼が持っているものはすべて、長く使えるもの。長年使いこまれた道具達です。私も長く使えるものが好きで、「日々の1000」と称して、(松浦弥太郎の真似をしながら)自分の好きなモノを、このブログで紹介していますが、私は彼のバッグの中身を一個ずつ見たくなってしまいました。

そんな彼のクローゼット(ウォークイン)は宝の宝庫。上質な(恐らくシルクの)ネクタイや、上質な真っ白の(恐らくリネンの)ハンカチが並んでいる姿はまるでセレクトショップのようです。中途半端なものを買わずに、本物だけ買って大事に使ってきた結果なのでしょう。

ゴッドファーザーIIの時の、あの冷血なロバートデニーロは何処へ行ってしまったのか。それでも、それが嫌なわけではなく、むしろイイ感じ。映画を見た限りではいい年の重ね方をしているように思います。

主人公を取り巻く若手俳優たち

アンハサウェイとロバートデニーロを取り巻く俳優たちは、若手です。恐らく私より若い人達が大半でしょう。その雰囲気が、ベンチャーらしさを醸し出しています。40代、50代を出さずに、20代~30代と60代~70代という風に極端に役者の年齢層を分けているのも、この映画の雰囲気を作る一つの要因でしょう。

まとめ

この映画で、ナンシーマイヤーズ監督が表したかったこと。それは恐らく自分の夢に妥協しないという事。あまり書くとネタバレになるので書きませんが、アンハサウェイは、突如訪れた試練を自分を正当化するように見せかけて、妥協する道を選ぼうとします。それは自分に嘘をついている事なのですが、正当性があるので誰も反対しませんし、それがもっともらしく思えます。でもそれは、果たして自分の本当に望んでいる事なのか?そんな時に老紳士のロバートデニーロが良い役をします。

ストーリーとしても、映画の雰囲気としても、申し分ない作品で、オチが分かってしまった今でも、もう一度、その雰囲気を(今度はハラハラせずに落ちついて)見たいなと思える作品です。

さて、如何でしたでしょうか?新しい映画を見るたびに、「これは、今年一番の作品だ!!」と思ってしまうのは、私の悪い(?)癖ですが、この作品も例にもれず、「今年一番の作品だ!!」と思いました。どうか、みなさんの今年一番の作品になりますよう。

また見たい作品です。

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