Pixy bar & Cuisine隠れ家としての条件を完璧に備える素敵なレストラン

今回紹介するのは、とても素敵なレストラン。

Pixy bar & Cuisineというレストランです。ここはあまり知られていないレストランだと思うのですが、それもそのはず。広告をあまり出していないレストランなのです。

シェフによると、お金を払って出した広告に寄ってきてくれたお客さんよりも、美味しいと思って頂いたお客さんが他に連れてきたお客さんを大切にしたい、そんな思いがあるようです。なんて素敵な!

ここは、本当は秘密にしておきたいレストランのうちのひとつなのですが、「私は有名ブロガーなので、ブログに書くとお客さんがどっと押し寄せて来ますよ。」と何度もシェフに忠告したのに、「まったく構わないですよ。有名ブロガーとか、ちょっとしつこいです。」との冷めた反応だったので、ちょっと意地になって紹介させて頂きます。

Pixy Bar  

住所: 16 Mohamed Sultan Rd, Singapore 238965

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お店の雰囲気について

お店の雰囲気は、バーカウンターと、テーブルが数席。ひとつひとつの席がとても大きいので、ラグジュアリーな気持ちになれます。というより、言葉そのままラグジュアリーです。

照明は暗めで、レストランの中でもオシャレな雰囲気が漂っています。気分的にはコルトレーンのブルートレイン。これから何かが始まるんじゃないかって言う事を予感させる雰囲気が店内にはあります。

私が女性だったら、イチコロで口説かれてしまいますね。この雰囲気は。

お料理について

またまた今回も友人のシェフと来たのですが、自分が付いた時にはすでにオーダーされており、どのようにオーダーしてたのか分かりませんが、私が出来る事はただ食べる事。(そして飲む事。)迷わず自分の役割に徹しました。その様子を紹介していきます。

まず運ばれてきたのはこちらのお皿。

キャビアが贅沢に使ってある冷たい前菜。柑橘系の皮(ゼストというらしい)がパラパラと散らしてあって、ちょこんとチャービル(フランス料理なのでセルフィーユというらしい)の葉っぱが乗っています。

最初にビールを頼んだのですが、なんだかオシャレな滑り出し。キャビアを肴にビールを飲みます。ビールと合わせても嫌にならない、むしろまろやかなキャビアなのですが、ちょっと飲み物を間違えた感はあります。ビールをグビグビ飲んでいたら、次はフォアグラが運ばれてきました。

なんだか角ばっていて、アイスキャンディーのようですが、これはフォアグラ。シェフに説明を聞きながら、フムフムと知った顔で食べてみたらびっくり。見た目とは違ってものすごくさっぱりしているんですね。シェフ曰く、火を入れる事で油を抜いたフォアグラだそう。確かにさっぱりしていて、ステーキの上に重鎮しているあの脂とは似ても似つかないフォアグラ。

これを梨のソースで頂きます。さすがにオシャレ過ぎて、これはビールではやっていられない。ここでやっぱ泡にしようという事で、泡投入です。

選んだのはプロセッコ。イタリア?と、むむむと思いましたが、泡は泡。フォアグラにとても良く合います。オシャレなお酒なのにどんどんと、いやむしろグビグビと飲んでしまいます。

そうこうして、酔っぱらってきたころに次の料理が運ばれてきます。

今度はなめろうか?とおもいましたが、これはアジではなくて真名鰹(マナガツオ)英語で言うバターフィッシュ、もしくはプロムフェットという魚のようです。上にはナスタチウム(キンレンカ)の葉っぱがちょこんと乗っていて、見た目にもかわいいです。お魚はシンガポールの漁師と提携して地産地消を心がけているんだとか。

さっぱりした料理を食べて、さっぱりしたお酒を飲むという組み合わせはたまりませんな。やはりビールで続けないで泡に切り替えて正解でした。

美味しい料理と、美味しいお酒に、舌鼓を打ちながら、会話にも華がさいて来た辺りでシェフが持ってきてくれたのが、これ。なんだと思います?鰹節のような、生ハムのような。

正解は、マグロの生ハム。これを作る工程を教えてくれたのですが、あまりに複雑で、途中でついていけなくなり、覚えるのを断念しました。複雑な事はよく分からないけれど、これが食べられるのは、楽しみです。

ということで、まだまだ「さっぱり」が続く予感から、ここでまた白を投入。マーガレットリバーのセミヨンとソーヴィニヨンブランです。これが癖のある白でした。なんだかスモーキーというか、ゴマのようなというか、“味”のある白でした。いい意味で。

この癖のある白を舐め始めたところで、ちょうど例のやつが運ばれてきます。まさかこんな形になっているとは!!

芸術が爆発しており、その様相はまさにモツァレラトマト。ですが、モツァレラではなく薄く切ったパルメザンチーズが使われている事、発酵させたコリアンダーが使われている事、そして何と言っても先ほどのマグロの生ハムが使われている事からして、モツァレラトマトとは異次元の料理になっておりました。トマトの甘さと、チーズ、そしてマグロの生ハムの塩気。文句なく白ワインによく合うお料理です。

そしてこの後にまたまた魚が運ばれてきます。何の魚か分からなかったのでシェフに聞いてみたところ、モーリシャス島レッドバスとの事。「シーバスです。」とか「サーモンです。」とかなら分かりやすいものの、モーリシャス島レッドバスでは、余計分からなくなってしまいます。それが、また嬉しいのですが。

お魚の下にはシンガポール産のターメリックを使ったソース、上にはミントのソースです。ターメリックとミント?と疑ってしまいましたが、これはすごい。なんだか二日酔いを冷ますかのような組み合わせですが、ターメリックとミントが白身魚をまろやかにし、さらに白ワインと一体となって、心地よく胃の中に流れていきます。これは王道のフレンチ料理って感じがして美味しかったです。

たくさんの魚料理が続いた後、その次に出てきたのは、ソーセージ。牛の血が使われているとの事です。それがブルージンジャーで漬けられたリンゴの衣を着てでてきます。レモングラス、ターメリックも地元のモノを使っていると言っていたのですが、どこにそれらが使われているか、もはや分かりませんでした。今まで食べてきた中で、一番複雑な味をしたソーセージですが、これがとても美味しい。

会話を楽しみながらゆっくり食べていたのもあって、ワインがすぐに空に。次は大物メインが出てくるとの事で、ここで赤を投入していきます。このタイミングでシェフが、次に出てくるお料理のポッドを持って来てくれました。

ラムの上にローズマリーが散らしてあって、とてもいい匂いがします。これは、白ワインではいかんという事で、すぐさま赤ワインを頼んで準備を整えておきます。本当にゆっくり飲んでいたら、すでにこの時点で泡・白・赤のハットトリックを決めてしまっている事に気が付きました。美味しいお食事を頂きながらのお酒は不思議なほどに進みます。

赤は、またまたオーストラリア。ハンターバレーのシラーズです。先ほどの白とは違って、こちらはサラッとした赤。

ワインの準備が整ってきたところで運ばれてきたのは、こちら。先ほどのラムです。

このラムには、カンボジアの高級胡椒カンポットペッパーが使われているらしく、なんだかアンコールワットを吹き抜けてきた風の匂いがします。私は、美味しいラムの条件は、皮のパリパリ感と塩加減だと思っているのですが、このラムは両方とも絶妙。ラムの味付け自体はシンプルなのですが、それでラムの臭みを全て除いて、甘さだけが残っていました。

添えられている人参のコンフィは低温の油で1時間半調理されてきた帰還兵。甘さが違います。それにカボチャが添えられて、このお皿だけで赤ワインを堪能しました。

実は我々はこの日、シェフが作った担々麺が美味しいとの噂を聞きつけていました。あの陳健一氏の息子、四川飯店のシンガポールを取り仕切る陳健太郎氏が来店し、その担々麺を食べ、なんと最期にはご飯を入れて最後まで食べきったという担々麺です。

これは食べなくてはならないという事で、友人と担々麺コールを開始したところ、まだ食べるの?と軽蔑の目で一瞥されたうえ、ちゃんと出してくれました。

こちらが坦々麺です。

なんというか、坦々麺らしくない坦々麺。フレンチの要素がいろいろと詰まった坦々麺です。これは、休日の昼にカフェで食べたら主役になる担々麺。胡椒(花椒?)がとても聞いていて、ピリリとして美味しかったです。

さらに、ご飯と卵黄をいれて頂きます。陳健太郎がそうしたのであれば、我々もそうしなければ気が済みません。もう胃袋が限界突破してましたが、美味しくいただきました。

お腹がはち切れそうになった後、最後はデザートで締めです。芸術的な形にカットされ、盛り付けられているように思ったのですが、どうやらこの形のフルーツのようです。名前を聞いたら、ロゼールってフルーツのようです。これもローカルの、食材を使用しているとのこと。(多分)人生で初めて食べたフルーツだったのですが、甘すぎず、程よく酸味のある美味しいデザートでした。

このように、希少な食材を豊富に使い、手の込んだ調理法で調理された料理を、素敵な環境で出してくれる高級なレストランがあります。その料理は、教育を積んだ一流のシェフの手で、争うように開発された努力の賜物です。

一方、3ドルで食べられるホーカーセンターの料理もあります。その料理は、手は混んでいないにしろ、その料理の伝統と、経営者の努力による安さに支えられているおがげで、長年の間地元の民に親しまれ、庶民の生活に溶け込んだ料理です。

どちらの料理が美味しいか。極端に言えば、どちらの料理が善で、どちらの料理が悪か。そんなことを断言することは決してできず、それぞれが、それぞれの料理でしかありません。そこで、私たちが目指すところはどちらも経験する事。そして、それらを知っている。その振れ幅を持っているという事が、豊かという事なのではないでしょうか。高級な料理しか食べていない人と、安い料理しか食べていない人は、同じくらいに貧しい。両方知っているからこそ、豊かと言えるのではないでしょうか。

このように自分を正当化して、これからも料理ブログを書いていこうと思います。さて、次はどこのレストランに行こうかな。

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