2016年のタイプーサムは1月24日に予定されています。去年は平日でしたが、今年は運よく日曜日の開催になりました。
で、タイプーサムって何?って思われる方も多いと思いますが、これはヒンドゥー教のお祭りで、苦行のお祭りです。なんでそんなことをするのか理由は分からないのですが、彼らはそんなことをするのです。
私は昨年参加したので、(もちろん見るだけ)今回はその様子を紹介いたしますね。興味が沸いた方は行ってみてください。今週末ですよー。
タイプーサムで行われること
タイプーサムの前日になると、リトルインディアのヒンドゥー教の寺院からロバートソンキー近くにあるヒンドゥー教の寺院までの道が封鎖され、このお祭りの主役とその取り巻きたちが練り歩きます。
何がすごいって、この練りの中心にいる人の格好が半端じゃないのです。体中に針を挿しまくって、重いであろう神輿をその身体で針を通して直に支えているのです。また口には左右一文字に針がぶち抜いてあり、さらに縦にぶち抜かれている人もいます。これは何も口にしないという苦行の一つなんだとか。
そして履いているものはクギが刺さっているクツ。もう、あり得ないというか、無しですね。そんな主役を取り巻く十数人位が1グループになって、何グループも絶え間なく行進するのがこのお祭りなのです。
ヒンドゥー教に縁のない人にとっては見るに堪えない(というか実際見てて気持ち悪くなる)お祭りなのですが、やってる本人たちはトランス状態になって踊り狂っていたりするわけです。
ヒンドゥー教のお寺ってどんな感じ?ってイメージが湧かない人のために、スタート地点となるリトルインディアのヒンドゥー教のお寺を写真で紹介しておきますね。
こんな感じに入口には煌びやかな彫刻が施されています。
この門をくぐると、多くの像が置いてあったり、頭に白い点を付けてくれる儀式をしていたりします。お坊さんというのか分からないですが、恰幅の良い上裸の毛むくじゃらの男たちが闊歩している様はまさに異国そのものです。
参考までに一つ像を載せておきます。
なんなんでしょうかね?神様だとは思うのですが、、、
ヒンドゥー教がどれだけカオスか分かって頂けたでしょうか?この像が特別という訳ではなく、どの像もそれぞれに破壊力があります。一番すごかった(というか一番引いてしまった)のは、血だらけになっている像、形態に写真も残したくないくらいにグロテスクでしたが、きっと意味のある有り難い神様なのでしょう。
世界のタイプーサム
ヒンドゥー教のメッカというと、まっさきにインドを思い浮かべますが、なんとこのお祭りインドでは行われていないそうなのです。あまりの危険さに禁止されているとか。
現在行われているのはシンガポールと、マレーシアのクアラルンプールにあるバトゥケーブ(バトゥ洞窟)のみのようです。以前、バトゥケーブにも一度行ったことがありますが、大変厳かな雰囲気の宗教的な洞窟でした。その時に撮ったいくつか写真を載せておきますね。
こんな感じに巨大な金ぴかの像が建っていて、祖の隣を急な階段が洞窟までヒョロヒョロと伸びています。人が蟻のようです。蟻と違う点は、蟻の巣は下に伸びているのに対し、これは上に伸びている点。だとしたら、このいった先が実質の地上なのでしょうか?
チロチロとアリの巣階段を昇っていくと、洞窟にたどり着きます。中はこんな感じ。映画の最終地点のような感じがして、厳かそのものです。この世じゃない感じがしました。自然に出来た景観だとは思いますが、昔の人もここに何かを感じ、宗教施設となったのでしょう。
ここの洞窟は入口の急な階段が象徴的で、ここでも苦行をやっているのかと思うとぞっとします。う~、ブルブルブル。
シンガポールのタイプーサム2015
昨年は私リバーバレーに住んでいたので、ゴールの地点が家から徒歩5分程度のところにあって、アクセスがすごく良かったのです。それもあって、タイプーサムって何だ?と怖いもの見たさで気軽に見に行けました。
夜参加したのですが、もう人がすごくてすごくて。押し合いへし合いになっておりました。こんな感じで、神輿を身にまとったインド人が躍り狂います。そして一般人がカメラ片手に写真を取りまくります。音楽はもちろんインド人大好きの四つ打ち系です。
もう少し近づくと、神輿はこんな感じになっています。まさにめった刺しといった感じにされています。なされるがままです。
そしてこれが祭りを終えてクライマックスの針を抜く瞬間。う~痛たたた。
あまりグロテスクな写真は載せません。
祭りの後の寺院は何かもの悲しげでした。
お口直しに桑田佳祐の「祭りのあと」を貼っておきますね。
さて、如何でしたでしょうか?実際にこの記事を書いているとき、写真を見て思い出しながら何度も顔を歪めてしまいました、思い出し痛みですね。考えただけでもぞっとするし、歯医者で「痛かったら手挙げてくださいねー。」と言われて即行で手を挙げる程痛みに弱い私は、とても耐えられそうにありません。ということで、今年は見学を辞退いたします。
みなさん、怖いもの見たさで是非一度見学してみてくださいね。