日本が誇る小粋な洋食屋マ・メゾン オーチャード高島屋店 (Ma Maison Restaurant)

私はいい加減もういい歳になってしまいましたが、大人になってから分かったことがあります。

洋食とは、異国の料理の総称ではなく、日本独自の全く新しい文化である。

実はこれ、最近になってから(本当の意味で)ようやく気が付いて、今ものすごく、日本で発展した洋食に興味があります。

洋食とは、世界の料理を日本と言うフィルターを通して再構築した料理の事です。長い鎖国時代が終わり、日本は世界の文化を貪欲に吸収し始めました。料理もそのうちの一つです。日本の凄いところは、あらゆる文化を形を変えて吸収出来るところ。当然のことながら料理もその対象のうちの一つです。日式カレー、日式ハンバーグ、日式オムライスと日本のスタイルに合わせて洋食を日本独自のものとしてしまったのです。これが今、世界に輸出されています。つまりオリジナルの国からしてみたら、料理と言う文化を日本から逆輸入しているという事なのです。それが洋食の実態です。

今回は、シンガポールで食べる事が出来る、洋食屋さん、マ・メゾンを紹介します。

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マ・メゾン(MaMaison)

住所:391 Orchard Road #04-27 Takashimaya SC, Ngee Ann City Singapore 238872(つまり高島屋4階)
電話: +65-6734-4425
URL: http://www.ma-maison.co.jp/shop/takashimaya/index.php

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百貨店の屋上の洋食屋

店員さんが親身に色々と相談に乗ってくれる百貨店は今でも(今でこそ?)大好きで、日本に一時帰国したときに買い物をするのは、だいたい百貨店です。その昔、今よりも百貨店の勢力が大きかった頃、もっと多くの人が百貨店で買い物をしていました。ある人にとっては便利な場所であったかもしれません。またある人にとってはステータスであったかもしれません。当時子供のわたしは百貨店=屋上のレストランというイメージがありました。どの店も、入口に食品サンプルを並べていて、そしてそのどれもがおいしそうに見えて、自分にお店を決める決定権があった訳では無いのに、目が泳いでいた記憶があります。

そんな昔を思い出す百貨店の屋上のレストランですが、シンガポールにもあります。それは高島屋。入口の前には食品サンプルが並び、思わず「これ!これ!!」となります。

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重厚感のある雰囲気

前置きが長くなってしまいましたが、ようやく中に入ります。

中に入ってみると、こんな感じで薄暗く、怪しく、大人な雰囲気です。冒頭の家族の流れはどこかへ吹っ飛んでしまい、大人の隠れ家といった感じです。アンティーク調のインテリアにセンスが光ります。

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席に案内されましたが、メニューが豊富な事。それも百貨店のレストランの魅力かもしれません。ワインリストも結構豊富にありました。冒頭の百貨店の家族のくだり部分なんて完全に無視ですが、ここにはお酒を飲みに来てもいいかもしれません。

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カウンター席もあり、ますます家族のイメージから離れ、お酒のイメージに変貌していきます。しかし、雰囲気は文句なく素敵です。

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目玉焼きが乗ったデミグラスソースの王道ハンバーグ

まず始めに、オニオンスープを頼みました。中にフランスパンが入っていて、オニオンスープでひたひたになっていて、上からチーズで囲ってあるアレです。

本場フランスで頼むものと比べると4分の1くらいのサイズで、まさに日式オニオンスープ。味も結構いけました。塩加減は残してあり、だけどくどくもなく、丁度いい塩梅で、間違いなく日本人の舌を意識して合わせてあるオニオンスープです。

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そしてメインはハンバーグを頼みました。ソースやスタイルがいくつか種類がありましたが、目玉焼きが載っている定番のアレにしました。目玉焼きが半熟で見た目も最高に美しいです。

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お肉もホロホロと崩れる程の柔らかさで、口に入れた瞬間に、言葉の如くほっぺたが落ちそうでした。最近は外国かぶれして、ステーキばかり食べていましたが、日本のハンバーグも美味しいです。このハンバーグのホロホロとした感覚が世界に受け入れられる日も近い気がします。

お会計の時に渡される鍵

シンガポールのレストランではテーブル会計が普通ですが、マ・メゾンは日系のお店。お会計は入口のキャッシャーになります。で、何を持って会計に行くかというと、レシートでも席札でもなく、カギなんですね。しかもこのカギ、食事が終わったタイミングでウェイターさんが、「すっ。」と渡してきてくれるのです。

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なんでカギなのだろうと思っていたのですが、お店のHPに面白い事が書いてありましたので、そのまま全て引用して、お店の紹介を終わりとしたいと思います。

当家の会計がなぜ鍵で行われているのか疑問に思われた方いませんか?
アットホームな雰囲気を大事にしているのに普通にレシートが置かれては、気分も覚めてしまいます。
そこで当主は考えました。
食事だけでなく、本当にリラックスしにきたんだと実感ができるような小物がないだろうか?と。
鍵に込められたある話をしましょう。
60年代のクロード・ルルーシュ監督の『男と女』はご存じでしょうか?
男が女と入ったレストランでオーダーの最後に言います。「そしてルームキーを一つ」・・・。
小粋な感じの愛の告白シーンです。
ドラマティックが好きな女とロマンティックが好きな男には胸を打たれる恋愛映画です。
当主は、鍵一つだけでもエピソードをお客様にプレゼントしているのです。話題のきっかけとでも言いましょうか。
実際に来店されたカップルが最後に鍵が置かれるのを見て、女性が顔を赤らめ『そんなつもりはありません』と言葉を交すシーンもありました。
ですが、その鍵が会計の代わりだと知り勘違いにまた恥じらい、仲むつまじくお食事を楽しんでいかれた出来事もありました。
本当の所、なぜ鍵なのかは当主は明かしてはくれません。
それは、お客様それぞれの鍵に対するエピソードがあるからだと言っています。
受けとめ方は十人十色。あなたは、どんな想いを鍵に抱きますか?

なんて素敵な考えなんでしょう。男女で行っていたならともかく、おひとりさまでハンバーグを食べていた私には想像も及ばない発想でした。ですが、素敵な事には間違いないです。

そもそもこんな事を知ってしまうと、その映画自体を見たくて見たくてたまらなくなるではありませんか。クロード・ルルーシュ監督の『男と女』。私もこんなキザな台詞が似合う大人になれるのだろうか。

海外在住の私は、どんなにその映画を見たくてもデジタル配信が無い古い映画になると、手の打ちようがありません。近くにTSUTAYAのある人がうらやましい。。。

と思っていたら、なんと先月、50周年を記念してデジタルリマスター版が公開されているではないですか!これは間違いなくDVD購入で決まりですね。どうぞ奥さん、そこのところよろしくお願いします。

それでは、また。

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