ミシュラン2つ星の実力 鍋Seizanのランチ

ジャパンフードタウンの飲食店について、ここ最近、連日のように投稿していますが、今回は本命を紹介します。三田のミシュラン2つ星レストランが展開している〔Seizan〕です。

メニューは2種類。牛飯か鯛飯です。今回私は鯛飯を選びましたので、鯛飯についてのレビューです。

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Nabe Seisan  

住所 : Wisma Atria #4-44, 435 Orchard Rd, Singapore 238877
電話 : 6262 3259
営業時間 : 11時00分~23時00分

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Seizanについて

シンガポールに今回出店してきた〔Seizan〕は東京は港区の三田に店を構える〔晴山〕が鍋料理を専門に出店してきたお店です。〔晴山〕は日本料理のお店で、ミシュラン2つ星の人気店です。私は残念ながら行った事がないのですが、ホームページでコース料理の写真を見る限りとても美しい日本料理を出すお店です。そんなお店がシンガポールに出店してきたとあれば、行かない訳には限りません。

シンガポールでの店舗はウィスマアトリア、ジャパンフードタウン内にあります。テンポは小さく看板なども出していないので、ほとんど目立ちません。大きな声で客引きをする店員もおらず、東京のこじんまりとした高級店の雰囲気を思わせます。

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暖簾に小さく鍋と書いてある謙虚さも、東京らしさが出ていて好みです。
席はテーブル席のみで20席に見たない程度の小さな店舗です。お昼を少し過ぎた頃の時間に伺いましたが、私も入れて合計で4人とお客さんはあまり入っていないようです。

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鯛について

〔Seizan〕の鯛飯に入る前に、まずは鯛について少し書きます。
落語を聞いていると、鯛は良く出てきます。江戸っ子に言わせると「タイ」ではなく「テイ」もしくは「テェ」なんですね。
大岡越前守の名裁判を描いた三方一両損は私の好きな古典落語の演目の一つですが、ここで出てくる左官の金太郎のセリフが好きです。

財布を拾った左官の金太郎は、持ち主である大工の熊五郎の家に向かいます。中の様子を見てみようと、張り替えたばかりの障子に穴を開けて中を見るなり、

「やろう鰯の塩焼きで一杯やってらぁ。呑むんならもっとサッパリしたもんで飲め。」

と言います。そして中にずかずか入っていって大喧嘩をする訳ですが、最後に大岡越前守の捌きを受けた後に”一膳”ごちそうになる時には、

「えぇ熊五郎。見ろい。てめぇなんざこの間、鰯で一杯やってたな。お奉行様のはそんなもんじゃねぇぜ。鯛だ。鯛だって本場もんだぜ。やっぱ肴ってのはこうでなくっちゃなぁ。たまにはこういう鯛で酒を飲めよ。」と言います。

これらの台詞を見ても分かる通り、江戸っ子の酒の肴に関する感覚はとても繊細というか、今なんか比べ物にならない程のグルメだったのです。鰯で飲むのと鯛で飲むのでは、”粋”という観点で見ると全く違ったのです。

さて、話を江戸から平成に戻しますが、今回は江戸の「テェ」ではなく、愛媛の鯛です。

鯛飯について

シンガポールで鯛が食べられる事なんて滅多にない事なので、鯛に対する憧れのあまり前振りが長くなってしまいましたが、〔Seizan〕の鯛飯に話を移しましょう。〔Seizan〕の鯛は愛媛から取り寄せているそうです。わざわざ産地を言ってくれるのが有り難いです。

そしてこちらがまず運ばれてきた鯛飯。丁寧で美しいです。

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上品に小鉢が付いています。小鉢は茨城のほうれん草に山芋がかけられています。ご自慢の出汁をジェルにしてありその上にシソの実の花?が添えられています。見た目的にも綺麗で、上品すぎる小鉢です。ほうれん草の中には海老の切り身も入っていてサッパリした雰囲気。お浸しと言っていいのか分からないくらいのこだわりですが、そんな豪華なほうれん草のお浸しでした。

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さて、鯛飯。まずは鯛飯だけで頂きます。古くから日本全国各地の日本人にとって馴染のある鯛ですが、もともと鯛飯は愛媛の郷土料理です。瀬戸の内海に育まれた鯛は、豊富な栄養を摂取しており更に身も引きしまっているので、実が厚いことが特徴です。江戸っ子にしたら「そんな油っぺぇもん食えるかよ。」となるかもしれませんが、それはただの粋がりで、丸々と太った鯛は格別です。〔Seizan〕の鯛飯はそんな鯛ががたっぷりと入っていて、なんとも贅沢な鯛飯です。

更に、〔Seizan〕は出汁に本気だと聞いたので、早々に茶漬けモードに入ります。茶碗に鯛飯をよそって、薬味を少しずつ乗せて、出汁を回しかけます。やはり気合いが入っている出汁なだけあって出汁も一味違います。気の抜けたような出汁ではなく、しっかりとした出汁です。塩気も申し分ありません。これが美味しくて美味しくて、どんどんと口の中にかき込んでいたら、鯛飯は一瞬でなくなってしまいました。そのまま「お替り!」と言いたいとこでしたが、永谷園のCMではないので、ひと呼吸置いて満足感に浸るのでした。

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デザートについて

今回いただいたデザートはプリンです。甘味は和三盆を使用しており、上には山形の柿と白ワインのジェルが載っております。これが最高に美味しかった。砂糖ではなく和三盆の優しい甘さと、白ワインが絶妙にマッチしています。白ワインのジェルは固めで、上品さが漂っています。柿は甘めが少なくこれが絶妙にマッチしていました。これがきっと次郎柿だったら、甘味が喧嘩しあうところだったと思いますが、よく考えられていて感心です。
こんなおいしいプリンを食べてしまうと、コーヒーと一緒に甘味だけ食べに寄りたいくらいです。

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デザートを頂いた後は、ほうじ茶でゆっくりします。カップルであったら女性は鯛飯、男性は牛飯を頼んで、ちょっとずつ味見してみるのもいいかもしれません。牛は近江のA5を使っているとの事で、こちらも魅力的でした。私は今回一人でしたので、あまり長居せずに退散です。

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さて、如何でしたでしょうか?

税抜き38ドル。税込みで45ドルと、ランチにしてはそれなりのお値段がしますが、ここは間違いなく行く価値ありの店です。実際に来店する前に何度か営業中に覗いてみましたが、何故だかお客が入っていないように見えます。それも、みなさんご存知ないだけのように思います。間違いなく満足度が高いお店なので、グルメな奥様方は平日のランチに是非行ってみて下さいませ。それでは引き続き、良い週末を。

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